月の恋
シュルル―
「貴女様をずっと待っていたのです」
『!!!』
なんやねんその顔!!
めっちゃかっこええやん!
布が外れた瞬間一番最初に目がいったのが月の光りをあび銀色に光る綺麗な髪…少し長めかと思う長さでも目の前の彼には似やい過ぎてる。そんな髪の隙間から見え隠れする空色の瞳
ただ…ただ綺麗…としか言いようがない
そこらの俳優だのイケメンだの目じゃないで
写真撮って売ったらもうかんちゃう?
せやけど……一つ気になる
すごーく気になる
『なぁその角は…コスプレ?』
頭の上のものに指をさしながら聞く
「あ…いえこちらは我等、鬼族(きぞく)の者なら誰にでも生えるものです」
キゾク?
キゾクってあの貴族?
『お金持ちには角が生えるんか…知らんかった』
もう一度その“角”を見る
………………。
『貧乏かつ普通で良かった~』
っぷ
ん?誰かオナラした?
なんてボケながら目の前で口元を押さえて肩を震わしているハンサムくんを見る