月の恋
華の雫は、懐かしの歌…
『あ~!ほんっま広いなこの屋敷』
さてさて次はどこ行ったら良いんや~
あっ!鼻歌まじりにスキップしてるからってキモイとか言うたらアカンで~
なぜ生綉姫がこんなにも上機嫌なのか…
それは……
ーー1時間前
『いい加減にしいや!うちがあんたらに何した言うねん!』
朝起きた生綉姫は朝食をとったあと部屋を抜け出し廊下を歩いていた。
だが…
廊下に出ればすぐに掃除をしていた使用人やお手伝いさんたちがいっせいに見てくる。
あちらこちらからの視線。
ヒソヒソと話す声。
どれも生綉姫がイラつく要素である…
『ほんまさっきから意味分からんねん!言いたいことあんねんやったら言いや!!』
――コソコソ
ーークスクス
ーッイラ
『あんたらっ「ほんと人間って動物以下ねぇ~。」