月の恋
ん~~やっぱ何も見えへん
真っ昼間やってのに普通ここまで暗なる?
生綉姫は暗闇の中壁に手をつき手探りで進んで行く
ーーッガン!
いっ!いったーーーー!!!
前に意識を使っていたせいか足元に落ちてるものに気づかず生綉姫は足の小指を落ちてる“ソレ”にぶつけてしまったのだ。
『ぅ゛っ~~~~』
じ、地味にいたぃ…
生綉姫は目にうっすら涙を溜めその場にしゃがみ込む。
てか、何に当たったん?
ーーーガサガサ……コツン
手で床を触りながらぶつかった“ソレ”を見つける。
…箱?
周りはまだ暗くて見えないが目の前は少しずつ見えてくるようになった。
見た目からして木の箱やんな?海賊の宝箱みたいな形やな……ん?
タカラバコ?……!!
おぉーーーー!
もしかしてほんまに宝箱なんちゃう!!
生綉姫は箱を自分の膝の上に置く。
ーーそして、ゆっくりと蓋を開けた。