月の恋






ーーーーーーー……






『なぁ、お母ちゃんあの花ってなんて言うん?』



「ん?…あれ?あれはね……マーガレットって言うの。聞いたことない?」



『マーガレット?……あるような、ないような~…分からん!』


「ふふっ…生綉姫はどうしてあの花が気になったの?」


『う~ん、何でやろ?分からんけどあの花、何か好きやねん!』



「……そっか、ねぇ…生綉姫…」

『な~に~ぃ?』








「マーガレットの花言葉はね………」







ーーーーーーー…




















ーーーサァァ


『…………ん?』

この香りって…



生綉姫は芝生から体を離し風が運んでくる甘い匂いに誘われて歩きだす。



少し木が密集したとこを抜けると…


『……やっぱり…』





そこには一面のマーガレットが咲きみだれていた。


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