月の恋


そう…風が通りすぎ…



通りすぎ…



通りす……ぎ……?





『っああぁぁぁーーーーーーー!!忘れてた!』


暁岾さんに言われて第2邸に向かってたのに!!


『やばい!やばいで!』

はよ会いに行かな!!えーと!えーと…!


え~…と?




あれ?何て名前の人やったっけ?






確か……



『き……き…き……』





「きび団子かのぉ~?」


『ちゃう……き……き』


「きな粉餅かのぉ~?」


『ちゃうって!……き…き』


「切り餅かのぉ~?」


『何で全部餅!ちゃうって!』


「っふぉふぉふぉ~」


『あーーー出てけえへん!なっ!じいーちゃん“き”から始まる人誰かおらへんか?』




おじいさんはしばらく考えると何かを思い出したかのように…














「切り干し大根は美味いのぉ~」





『人やぁぁーーーー!!』


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