月の恋
『はぁー……』
別に自分の体型が嫌いってわけやない
やけど身長はいっつも背の順ではいっちゃん前ってぐらい低い方…
髪はセミロングの黒…まぁ1回も染めたことないから痛んでないのが自慢?かな。
目も丸型やけど大きくも小さくもない。
鼻もいたって普通。
唇もフツー……。
そう…いたってフツーなんよ…いや別に普通で良いとは思うねんうちも逆に普通ぐらいが好きやし。
やけど…な。
こう…あっち向いてもこっち向いても可愛い人・綺麗な人が溢れてたらちょっと悲しくなっちゃうやん!!
ちょっとお腹へっこめて
『お腹出てないよ~』ってオーラ出しとかな歩かれへんよ!こんなとこ!!
あぁー!もうさっさと家帰ろ!次、蒔騎に会ったら帰り方教えてもらお!
…あれ?
そういえば蒔騎ってどこいったんやろ?
おいおい待てよ。
もし蒔騎おらんかったらあの変態野郎に聞かなあかんの?
うわ~喋りたくない…
『はぁー……』
本日2度目のため息がでたとたん前から咲羅の声が生綉姫に届いた。
「……そろそろ、行くぞ」
それだけ言うと扉まで歩いて行く
『え?…あっ!待って!』
生綉姫は置いて行かれそうになって慌てて咲羅に駆け寄った。
ーーーパタン…
この後起きることを…生綉姫はまだ知らない。