月の恋
月の涙は星の瞬き…


あれからしばらく似たような廊下を歩き続け…



急に咲羅が手を上げ生綉姫に止まるよう合図を出す


咲羅が止まった所には1枚の障子があった。



障子の前で咲羅がしゃがむと障子の向こう、部屋の中に聞こえるか聞こえないぐらいの声で小さく声をかける。



「……鬼壟様」




その声が届いたのか中からまたもや小さな低い声がかけられる。


「………入れ」



その声と同時に開いた障子の中に咲羅は廊下の真ん中に立つ生綉姫を中へ入るよう促す…。





え?入れってか?

お二人さん…会話終わり?…短っ!

それも何か暗っ!!




途中で足を止めて咲羅を見詰めるていた生綉姫に一つため息をついて咲羅は睨むように声をかける。


「……早くしろ」


『ぁ…ごめん』


咲羅に苦笑いで謝罪をして生綉姫はゆっくり中に足を踏み入れる…。





ーーーーと…そこわ………





「ぎゃはははは!」


「酒だ!酒をよこせっ!」


「…………眠い」


「うるさいんだよ!お前らっ!」


「あら…美味しそうな血肉だこと」


「その足…俺にもくれ」


「きゃははっ!」







部屋中…妖怪・妖怪・妖怪・妖怪だらけ…






『……なに…コレ?』









ーーーーだった……。


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