月の恋
「いっ……いってぇ」
『ひぃーひぃーふーー!!』
生綉姫は自分の前で片膝を付いて咳込んでる鬼壟を睨みながら威嚇する
「てめぇ…ッゴホ……」
『あっあんたが悪い!』
「あ゛ぁ……!」
『うちのか弱い心臓ちゃんが破裂するとこやったんや!!』
「ッゴホ…男一人放り投げといて何がか弱いだ!」
そう…生綉姫はどんどん顔を近づけてくる鬼壟に限界が来てそのまま鬼壟の額に頭突きをくらわし一瞬、鬼壟が怯んだ隙に無我夢中で背負い投げまでも披露したのだ。
「……言え」
『な……何を?』
鬼壟の主語のない会話に生綉姫は首を傾げていると
「今すぐ……分かったって言え」
『は?意味分からん』
「言ったら投げたこと、許してやる」
『だから意味分からんって!!』
「言わねぇと………襲うぞ?」
『っ!!』
何でーーーー!!
鬼壟は中々答えない生綉姫に一歩、また一歩と近づく
『ちょ!待って!おい!』
「…………」
後退りして逃げていた生綉姫だか壁際まで追いやられ逃げ道が無くなる
『本間にやめな次は蹴るで!」』
「………」
ーーーートン
『っ!!』
「………」
鬼壟の両手が生綉姫の顔の横に置かれるそしてまた顔が近づいてく……
『わああぁぁー分かった!分かったから!やめてーーーー!!』
「………ふっ」
『………え?』
目の前で小さく笑った鬼壟に不気味に思いながらも鬼壟を見る。
「…その言葉忘れんなよ」
『どうゆう…意味?』
コイツほんま意味分からんで…
恐る恐る尋ねる生綉姫に返ってきたのは…
妖しい笑みと……
「…結婚成立だ」
ーーーーーーー最悪な言葉だった……。