聖夜の夜に……
「そろそろだな……」
ぼくはいつものように、金色のラッパをみゆきちゃんへ向けて手に持つと

優しく息を吸い込んだ。
相当体力を消耗してしまっていたのか
すぅ〜っと
抜けるように簡単にみゆきちゃんの魂は抜け出てきた。


「みゆき!みゆき!」
お父さんは必死に名前を呼ぶ。
「先生!みゆきが!!」
お母さんは必死に先生へとすがりつく……

2人の声が悲鳴へと変わった。

ぼくはなるべくそれを聞かないように、空へと魂を誘導する。
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