聖夜の夜に……
「バカだよな……」

「バカだな……」
ぼくとキュアはどちらともなく言い合った。


普通ならば、今日やったように寿命のきた人間へ向けてラッパを吸う。

そうすると、魂が出て天空へと行けるようになる。

だが、それと逆の事……
ラッパを寿命のきた人間へ向けて吹くと、その人間の寿命が伸びると言われている。

けれどそれは絶対にやってはいけない事。

私達ただの天使に、人間の寿命を操る権限などない。

人を助けてしまった天使は……

羽を消され……
どこかへ消えてしまう。

ぼくはそうなってしまった天使に2度と会った事はない。

サラとももう
会う事はないだろう。
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