揚羽蝶


「じゃあ俺行くわ!」


「うん」


「ありがとな」


「いいよ、また来てね」


「じゃあな」


ゆうさくは


玄関の戸を閉めた


「…あたしも準備しなきゃ」


『くーん』


愛が私の足に顔を寄せる


ゆうさくがいるから


怯えたのかな


「ごめんね、愛ちゃん」


私は愛にミルクを出す


「…おいし?」


愛は鼻を鳴らす


「…準備するね」


私は準備を始めた
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