揚羽蝶


あたしは頷いた


そして手を引っ張るけど


腰が痛くて立てない


「しょーがね」


ゆうさくがあたしをおぶった


「ちょ、ゆうさく…」


「まり、軽いな」


あたしに微笑むと


歩き始めた


「…ゆうさく」


「ん?」


ゆうさくの背中は


暖かくていい匂いだった


「ありがとう」
< 80 / 180 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop