もう一度、名前を呼んで。【完結】
第一章
ドンッ
冷たく、重たい銃声が鳴り響いた。
「うっ…………」
男のうめき声。
あたりはそれしか聞こえない。
あたしも……言葉を発することが出来ない。
何が起こったのか。
理解出来なかった。
ただ、あたしの大好きなみんなが、慌ててその人に駆け寄っていく。
あたしが一番にそうすべきなのに…
あたしの足は微塵も動かない。
ただただ…茫然と立ち尽くすだけ。
そのうちあたしは、意識を失った。
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