もう一度、名前を呼んで。【完結】
「あ〜いなぁ〜!!!!」
独特なイントネーションであたしを呼ぶ声。
「あ、昂太だ」
声聞いたら分かるよね〜
始めて聞いた関西弁!
昂太に良く似合ってるし。
「藍那!!!!!」
「あ、おかえり〜」
あたしは教室のドアにバンッと手をついた昂太に笑顔を向けた。
「なんや、帰ってきとったんか〜。」
フラフラと、昂太は席のところに歩いて来た。
「よぉ、昂太。」
不意に、あたしの隣から声が聞こえる。
「みっ……理流さん!!!!」
ん?
「なんで…いや!どうしてここにいるんですかっ!」
昂太が理流に対して敬語で話してる。
しかも、すごく焦ってるみたいで。