もう一度、名前を呼んで。【完結】
「外に出ていらしたんですか?」
扉を開けてくれた人が、尋ねてくる。
あたしは「うん、」とだけ言って部屋に戻った。
窓は開いたままで、サワサワと風が入ってきている。
時計を見ると、7時半。
いつの間にこんなに時間が経ったんだ、と思いながら制服に着替え、化粧をする。
「はぁ……」
やっぱり、ため息が出る。
準備を済ませると、ちょうど携帯がなる。
「はい。」
<降りてこい〜!下にいんぞ!!>
と言われてあたしは鞄を掴んで部屋を出た。