もう一度、名前を呼んで。【完結】
龍毅が昂太を連れて、教室から出て行った。
あたしはそれに気付きもしないで、ずっとボーッとしてた。
ハッと気が付くと教室には誰もいなくて。
外を見るとあたしのクラスの連中が外で遊んでた。
多分、体育の授業なんだろう。
外で思いっ切り遊べるから、ここのヤンキーたちも楽しそう。
あたしはそれを見ている様な見ていないような感じで、机に頬杖をついてた。
「お前が、鳳狼の姫だな……?」
背筋がゾッとするような声が聞こえて、あたしが慌てて振り向くと。
ガツッ…
頭を殴られて、あたしは簡単に意識を失った。