もう一度、名前を呼んで。【完結】
「ついでに。俺の名前は倉本奏‐クラモトソウ‐。
覚えとけよ?」
…ふん。
あたしは目が慣れて倉本とかいう奴の顔が見えるようになって、その顔から自分の顔を逸らした。
「何であたしをここに連れて来たの。」
あたしが一番気になってたことを聞いた。
まぁ、聞かなくても大体予想はつくけど…
「あんたにやり返すため?だな。
ウチのスキンヘッド、覚えてるだろ?」
そりゃあもう。
思い出すだけでキレちゃいそうだよ。
「あいつが今仕返し出来ねぇから。
代わりに俺がな〜と思って。」
倉本はニヤニヤと笑いながらあたしに近付いてきた。