もう一度、名前を呼んで。【完結】
パシッ……
「「「「……!?」」」」
あたしは、倉本を殴り続けようとする悠唏の拳を止めた。
「悠唏…止めて。」
「うるせぇ…離せ…」
「殺すつもり?」
「殺さなきゃ気が済まねぇ…」
唸るようにだけど、悠唏は答えてくれた。
そして答える度にあたしが握っている拳に力がこもっていく。
「殺しちゃダメだよ…?」
「…るせぇ………」
そう言った悠唏は力一杯拳を引き抜いて、また大きくその手を振りかざした。