もう一度、名前を呼んで。【完結】
しばらくして俺以外の幹部はたまり場に戻った。
さすがにずっと幹部がいねぇのはマズイ。
じっと藍那の顔を眺めていると。
ガラガラガラガラ…
個室の病室の扉が開いた。
「藍那?」
入ってきたのは、藍那の親父さんの風斗さん。そのうしろには綾嘉さんもいる。
「悠唏か?」
背を向けていた俺に風斗さんの声がかかる。
「…こんばんは。」
振り返ってその顔見ると、額には汗が光っていた。