もう一度、名前を呼んで。【完結】
“アイナ…今から俺が言うこと、ちゃんと聞いて”
どこから聞こえるのかも分からない、エドの声。
あたしは首を縦に振った。
“俺、アイナが好きだよ”
涙が零れそうになる。
それくらいエドの声は切ない。
“でも今は会えない”
どうして…
“でも絶対アイナに会いに行く”
「エド……っ」
あたしは、その名前を呼ぶ。
「エドっ……あたしも…大好きだから…っ」
…今すぐ迎えに来て。
そう言いたかった。
でも言えなかった。