もう一度、名前を呼んで。【完結】



「僚も来てくれたんだね。」


あたしが笑うと


「うん。」


と言って僚もあたしと同じ顔で、笑った。





「みんな制服だね?」

「あ〜、学校サボってきたからな〜。」



理流が照れ臭そうに頭を掻きながら言う。



「サボっちゃダメじゃん。」

「おいおい。俺達はいっつも授業なんか受けてねぇんだから今更だろ?」



真っ赤な髪をいじる龍毅。


確かに、とあたしは答えた。





―――――


そんな感じて、しばらく談笑してた。


あたしも、あははって笑ってた。




うん。

笑ってた。…つもり。




―――――




「じゃあ、俺達は倉庫にも行かなきゃだし、もう帰ろうかな。」


僚がそう言いながら立ち上がると、悠唏以外のみんなも立ち上がった。



「じゃあね、藍那ちゃん。」

「また明日くるからな?」

「じゃあ龍毅様を待ってろよ〜」

「…っ。ちゃんと太れよ!!」





みんな、優しいね。




四人は、帰って行った。




< 233 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop