もう一度、名前を呼んで。【完結】
二人になった病室。
ピリリリリ…
そんな中に、電話の音が響く。
「あっ…悪ぃ…」
そう言って悠唏は部屋を出て行った。
…はぁ…………。
なんか、静かになったな…。
悠唏はいても喋る訳じゃないけど独特のオーラがあるし。
龍毅たちがいたら静かになるときなんて絶対にないし。
誰もいない病室で、あたしは目を細めた。
あたしが目を覚ましてから思うこと。
やっぱり、パパ達は来ない。
仕事かな?忙しいもんね。
―あたしを自分達で育てられないくらいね。