もう一度、名前を呼んで。【完結】
文化祭
いつの間にか、季節はシトシトと雨が降り続く季節になった。
アメリカには無かったから、なんだかあたしには新鮮。
「あっいっな〜っ!!」
学校に行けば、真っ先に昂太が駆け寄ってくる。
それに挨拶を返し、悠唏たちと別れて教室に行く。
最近、新しい友達が出来た。
まぁ、鳳狼のメンバーであたしを護衛してくれる人の一人なんだけど。
「おはよう、モモ。」
「おはよう、藍那ちゃん。」
明るい茶髪の、物腰の柔らかいこの男。
桃地雅-モモチミヤビ-
なんとなく雅って呼ぶのが違和感あって、モモって呼んでる。
僚みたいなタイプで、あたしに甘くて、優しい。