もう一度、名前を呼んで。【完結】
悠唏side
「あ〜だりぃ……」
今日は久しぶりに晴れて、屋上に来た。
この季節はソファも置かれていないため、コンクリートに直に座り込む。
その中で、スーツを着た龍毅が大きなあくびをしながら寝転がった。
「ヒマだ〜っ!」
叫んでいるのも龍毅。
他の全員は心なしかぐったりしている。
…一応、覚悟はしていたものの。
やっぱり文化祭は地獄だ。
普段はいない女達が、学校に押し寄せる。
そして鳳狼のブランド目当てのヤツが絡んでくる。
だから、幹部が一人で歩くのはある意味危険。