もう一度、名前を呼んで。【完結】



「あっ…舜っ!!!」




止めようとした。

俺達は。




でもそいつは、舜の拳を止めた。



「…は?」


僚が声を落とす。

驚いたらしい。




「なんで?何、コレ…」


舜の手を掴んだままのそいつ。



よく見たらスーツを着ている。


男………なのか?

でもあの声は…




「…離せよ」


舜が唸るように言う。


かなりの力を入れて引いているみたいだ。


なのに、離れない。




「俺を殴ろうとしたわけ?」


そいつは挑戦的に言う。



「殴ってみれば?

そのかわり、俺もお前を殴るよ?」




そんなことを言う。



< 265 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop