もう一度、名前を呼んで。【完結】



「あっ!あい…やない、ラン!!」




戻ってきたあたしを見て、昂太が慌てて走り寄って来る。

そんなに慌てて、どうしたんだろう。



「龍毅に連絡せなあかん…

お前、一応俺から離れんなや?」

「うん…?」



あたしはわけがわからないまま頷く。


落ち着きのない昂太に何があったのか聞いても説明できないだろうから、モモを探した。



でも、いない。



どこ行ったんだろ…


頼れるモモがいなくて、ちょっとだけ不安。



何があったのかも聞けないしな…

昂太はあたしのとなりで「あわわわ」とかぶつぶつ言ってるし。






するとそのうち。


バタバタバタバタ


と何人かの足音がして。



教室のドアがガラガラッと開いた。




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