もう一度、名前を呼んで。【完結】
…強そう。
あたしはアレは暴走族だと確信し、強そうだと思った。
気持ちがウズウズする。
コレは強い人を前にしたときのあたしのクセ。
メットを脱いだその人達を見て、グラウンドで騒いでいた空気が固まる。
全員が息をのんだのが分かり、次の瞬間――
「「「「「「きゃあああ!!!」」」」」」
「「「「「「うぉぉぉぉぉ!!」」」」」」」
女は叫び声のような高い声をあげ、男は雄叫びのような声で叫んだ。
それは、地面が揺れるんじゃないかと思うくらいの凄まじいモノ。
男女関係なく凄い盛り上がり。
スゴッ……
何て言うか、芸能人が来るよりも盛り上がってるんじゃない…?
それくらい、凄かった。