もう一度、名前を呼んで。【完結】


そんなとき不意に、藍色の頭の人が口を開いた。


「お前らさ、そんなんでやっていけてんのか?」


え………?

なんで?



「悪かった、って謝って終わりなのかよ?」

「…………。」



その言葉に、返事を返す人はいない。


もちろんあたしだって何も言えない。


そんなこと言われていい気はしないけどさ…




「こっちは弘夜になんかあったかも、とか思いながらヒヤヒヤしながら来たんだぜ?」

「………ああ。」



悠唏が小さく小さく答える。





「こんなこと言うつもりなかったけどよ。お前らそれでもNo.2?桜華とは全く違うんだな。」



…なんでそんなこと言われなきゃいけないの?


この人たちは鳳狼のこと何も知らないのに…



あたしは、すごく悲しい気持ちになった。




< 287 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop