もう一度、名前を呼んで。【完結】
あたしたちは音楽室を出て、着替えるために教室に戻った。
あたしは着替え用の部屋でそそくさと着替える。
校庭にはまだまだたくさん人がいる。
でもさっきよりは少ないかな。
…桜華が来たときより。
あたしが着替え終わると、タイミング良く昂太が入ってきた。
「お、着替え終わっとった。
着替えてなかったら俺、変態やん!」
昂太は可笑しそうに笑った。
…それ、シャレになんないからね。
「藍那、大丈夫やったか?」
「ん?特に何もなかったよ。」
「せやったらええねん…」
どうしたんだろ…
急に真面目になっちゃった。
あたしは紺のソックスを調度いい高さに上げる。