もう一度、名前を呼んで。【完結】
「なぁ藍那…」
「どうしたの?」
昂太がなんだかハッキリしなくて、あたしは少し心配になる。
「アレや…あの…桜華の……」
桜華の?
なんだろ…
「俺な、冷龍を見てみたかってん。」
そういえばそんなこと言ってた気がする。
「で、見れたの?」
「せやねん!!!!!
ちょこーーっとやけどな!?!?」
急激に昂太はいつものテンションより高くなった。
……これが言いたかったわけ?
心配しなくてよかったじゃん…
だけど、昂太がいつもみたいになってくれてよかった。