もう一度、名前を呼んで。【完結】
「むっちゃかっこよかった!!!
藍那、話したんか!?」
「う…うん?」
メイクを直してるところを、鏡越しにグッと見られて戸惑う。
「きゅ…急にどうしたの?」
「いや!さっきから言いたかってんけど!!
なんや悠唏さんは機嫌悪いし…
言えんなぁ、と思っててんけど、やっぱ言わんと気が済まへん!!!
むちゃくちゃカッコエエな〜!!!」
…あの鋭い目がカッコイイのかな。
ちょっと怖かったけど。
あたしは興奮してる昂太に「よかったね。」と返し、着替え部屋から出た。
教室はホストクラブだったはずなのに、お客さんは誰もいない。
そのかわり、ソファには悠唏たちが座ってる。
…相変わらず偉そうだなぁ〜。
そう思いながら悠唏たちに近づいた。
「着替えたよ。」
「ああ、行くぞ。」
悠唏が立ち上がると、クラスの何人かが頭を下げた。
多分、鳳狼のメンバーの人かな。
あたしは見送ってくれてる昂太とモモに「バイバーイ」と手をふって理事長室へ向かった。