もう一度、名前を呼んで。【完結】
……………。
悠唏がいれば安全なのかよ。
「あのね、藍那。
藍那のその髪の色じゃ普通の高校は受け入れて貰えないのよ。」
一気に不機嫌になったあたしに、ママが困ったように言う。
髪の色って…
あたしが金髪だから?
そんなことで差別されなきゃいけないの?
あたしは急に悲しくなった。
“俺、この色大好きだ。”
アイツが、そう言ってくれたこの色。
変えない。
変えられない。
あたしは思い出して泣きそうになった。
そんなあたしを見て、少し勘違いしたのか
「あっ…藍那?大丈夫だぞ?何も怖くねぇ!
悠唏もいるし…何より俺がちゃんと守ってやるって!な?
だから…泣くな?」
けいちゃんが優しかった。