もう一度、名前を呼んで。【完結】
トントンッ
玄関で、真新しいローファーを履く。
「学校まで送ろうか?いや、車出させようか?」
そんな過保護発言をするのは、もちろんパパ。
「大丈夫だって〜。道も覚えてるし。
時間もちゃんとたっぷりあるし。
気をつけるから!」
あたしはそう言ってパパに笑顔を見せる。
そんなあたしにパパは
「そうだよな〜」
と少し寂しそうな笑顔を返した。
そんなパパに気付かないフリをしてあたしは明るく言った。
「行ってきまーす!」