もう一度、名前を呼んで。【完結】
そんなに怖いのか…
昂太は顔を青くしながら喋っている。
知り合いなのかって?
そりゃあねぇ…
「知り合いだよ?
あっちゃん優しいじゃん。」
すると昂太は目を見開いて言った。
「アイツは鬼なんやって!
藍那、騙されてるで!!」
……ぇぇぇ〜
んな訳ないよ。
「生徒で遠藤に逆らうやつなんておらんで。
あ〜でも鳳狼の幹部は結構フレンドリーやけどな。」
ふーん…。
そうなんだ。
っていうか…
「ちょっとあたしトイレ行ってくる。」
さっきから行きたかったんだよね。
「女子トイレは一階にしかないらしいで。
ついていかんで大丈夫か〜?」
昂太はニヤッと笑いながら言ってきた。
だからあたしは
「いらねぇよ!」
イーッとしながら言ってやった。