-Judge-



その日は、そのまま寮へ行くように言われた。

「道に迷わないようにね。」

手渡された地図に、案内くらいしろよ。と思ったけれど言わなかった。仮にも理事長だ。







まるでホテルの様な建物に、思わず言葉を無くす。

だって、普通学生寮って言ったら…なんて思ってから、いや、普通じゃないんだ。と考え直す。
そうだ、普通じゃない。
あの理事長からしてなんだかもう普通じゃないんだから。

案内された25階中の23階。
特進クラスの人間は上の方に部屋があるらしい。

長い廊下を歩いてようやくたどり着いた部屋は、なかなかの常識を覆していた。

玄関を入ったところで、まず大きな靴箱。何人きても困らないような大きさだ。
次にリビング。電気をつけたところで、まずはシャンデリアにこんにちは。
これまた大きな部屋に、何人も座れるソファー。巨大なスクリーンのテレビ。


いやあ、もうとにかく凄い。
Judgeの住まいなんて比じゃない。どんなにJudgeの中で良い部屋に暮らしていようと、この部屋と比べるのは間違っている程。


快適な暮らしになりそうだ。






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