-Judge-

あまりにも広いベッドは本当に気持ちが良かった。朝までぐっすり眠れて気分が良い。

相部屋の男はもう既に出掛けたらしい。
なんだよ。転入生と一緒に行ってやろうとする優しい心は持ち合わせていないのか。

「こっちは不安でいっぱいなのにさ。」とか言ってみる。













学園につくと間違いなく遅刻だった。私でも道に迷うというドジをする。かなり気を抜いている証拠だ。


「ようこそ、天宮君。」


微笑むゴリラ…おっと、失礼。
あまりにも様々な部分というかパーツが大きくて。


「俺が一年生の特進クラスの担任の中堂だ。よろしく。」


差し出されたごつごつした手を握りながら、小さく、厳つい。と呟いてしまったのはどうやら彼の耳に届かなかったらしい。


案内された教室にちょっと緊張…するわけもなく、中堂と共に足を踏み入れた。


しん、と静まり返る教室に何も言わずに空いてる席を見つけるとそのままそこに行こうとした。
けれど、がしりと掴まれた腕に行く手を阻まれる。




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