-Judge-
目を覚ますと、何だか身体がほかほかと暖かかった。
そこで、制服のままベッドで寝ていた事に気付く。
枕元に置かれた携帯で時刻を確認すると、22時と表示された。
確か、ソファーで寝てしまったはずだった。では何故自分は此処で寝ているのだろう。
つまりは、他人がベッドまで運んでくれた事になる。
その事実に私は激しく動揺した。
だって、寝ていたとしても自分以外の人間に気付かないなんて。しかも身体に触れられても目を覚まさないなんて。
Judgeでは有り得ない事だ。
どんなに深い眠りでも、目を覚ますのが当たり前だ。
他人が近付くのを許してはいけない。大袈裟かもしれないが、それが命を守る方法だった。
「そんな…」
何だかとてもショックな気分だった。Judgeだったら間違いなく殺られている。