ラブトラップ
「キリン。
 俺がフォローしてやるって言っただろう。
 たまには、俺のこと、信じたら?」


耳をくすぐるのは、濃厚なキャラメルにも似た甘い声。
ついさっき、初めて耳にした、美虎のいつもとは違うあの声音だった。


――とくん。


心臓が一際高く鳴ったのは。
緊張のせいなのか――



それとも――
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