ラブトラップ
陽介はギターを置いて、キーボードの配線をしている私のところにやってきた。
「じゃあ、弾いてみてよ。
どれだけ耳コピ出来たか、診断してあげる」
「それは恥ずかしいよ。
全然、ダメダメだもん。
陽介に聞かせることが出来るレベルじゃないって――」
困る私に、陽介は楽しそうに笑う。
からかっているに違いない。
「ほらほら、モノは試し。
ギター入れようか?」
「そ、そんなもったいないこと出来ないって」
「もったいないなんて。
ライブの前にはそんな感じ見せなかったのに。圧倒されちゃった?
俺たち、本番に強いタイプでさ」
確かに、と。
私は陽介の人の良い笑顔に釣られて少しだけ口許を崩す。
「――うん。
それは認める。スタジオで練習しているときよりずっと、皆かっこよかったもんね――」
「じゃあ、弾いてみてよ。
どれだけ耳コピ出来たか、診断してあげる」
「それは恥ずかしいよ。
全然、ダメダメだもん。
陽介に聞かせることが出来るレベルじゃないって――」
困る私に、陽介は楽しそうに笑う。
からかっているに違いない。
「ほらほら、モノは試し。
ギター入れようか?」
「そ、そんなもったいないこと出来ないって」
「もったいないなんて。
ライブの前にはそんな感じ見せなかったのに。圧倒されちゃった?
俺たち、本番に強いタイプでさ」
確かに、と。
私は陽介の人の良い笑顔に釣られて少しだけ口許を崩す。
「――うん。
それは認める。スタジオで練習しているときよりずっと、皆かっこよかったもんね――」