ラブトラップ
「分かってるって」
振り向きもせず、美虎は続ける。
「ほら、今日スタジオに入ったとき。
お前、照れた顔して陽介にかっこよかったって言ってたじゃん」
その美虎の言葉に私の中の何かがぷちりと折れた。
ううん、ちょっと違うな。
正確に言えば、ちょっと前までの友達スイッチが入りなおしたってヤツかも知れない。
たまに、美虎は見当違いのことを言い出すんだ。
すごく、真面目な顔をして。
「ちーがーうーっ」
そして、私は美虎の前に回りこみ、手短にその説明をした。
アンコールで、思いの他バンドメンバーがかっこよく見えたこと。
だから、私も頑張ってその曲もタンバリンじゃなくてキーボードで参加したいと思って――。一足早くスタジオに入って練習したかったこと。
振り向きもせず、美虎は続ける。
「ほら、今日スタジオに入ったとき。
お前、照れた顔して陽介にかっこよかったって言ってたじゃん」
その美虎の言葉に私の中の何かがぷちりと折れた。
ううん、ちょっと違うな。
正確に言えば、ちょっと前までの友達スイッチが入りなおしたってヤツかも知れない。
たまに、美虎は見当違いのことを言い出すんだ。
すごく、真面目な顔をして。
「ちーがーうーっ」
そして、私は美虎の前に回りこみ、手短にその説明をした。
アンコールで、思いの他バンドメンバーがかっこよく見えたこと。
だから、私も頑張ってその曲もタンバリンじゃなくてキーボードで参加したいと思って――。一足早くスタジオに入って練習したかったこと。