ラブトラップ
話を聞き終えた美虎は、はん、と。
鼻を鳴らして笑った。

「――なるほど。
 俺の勘違いだったってワケか」

「そうよ、分かった?」

この辺りですっかり説明に夢中になっていた私は、単純にもすっかり以前の友達気分に戻っていたから――。




「じゃ、一体、健二と話してた恋の罠って何の話?」





美虎の一言に、凍り付いてしまった。

つい今しがた正常に動いていた身体の機能が、一瞬にして低下してしまう。


「だだだだだ、だから、そそそそそ、それはね」
< 80 / 90 >

この作品をシェア

pagetop