Strawberry Love
―ドキン
その瞬間、自分の心臓が高鳴ったのがわかった。
もし、“うん”って頷いたら、離れていっちゃう…?
“違う”って答えたら、何て言う…?
なんて答えたら良いか分からずに、黙ってしまった。
すると、朔斗が話し始めた。
「葵はさ、俺がコンサートで作詞して唄った曲、覚えてる?」
私はただ、コクンと頷いた。
「どおいう歌詞だったかは、覚えてる…?」
そんなの覚えてるに決まってるよ…
だって、あんなにもドキドキしたから…
私のこと…?って自惚れるわけじゃないけど、そう思ってしまうくらい、ドキドキしたの。
私はまた、コクンと頷いた。
「あの曲さ、葵のこと思って書いた詞なんだ。」
え…?
やだ…
そんなこと言われると自惚れちゃうよ…
「俺、葵が好きだ―…」