僕だけの翼
苦しい.....



体が熱く、壊れてしまいそうだ。



お父さんの大きな声が聞こえる。



お母さんは、涙を流しながら僕を必死に抱きしめてくれている。



僕は、死んでしまうのだろうか。



だけど、お母さんが抱きしめてくれているだけで、そんな不安は消えていく。



そして、次第に僕の周りの風景が変わっていく。



ここは....


変な臭いがする。



そうだ、ここは...病院だ。


僕は高熱を出して、死にかかっているんだ、きっと。

こんな真夜中だって言うのに、走って病院まで連れて来てくれたお父さん、お母さん。



ああ、僕はすごく愛されているんだ。
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