龍華

全ては、大切な人を守るため。
争わずに済むのなら
あたしは、守る。

俊の様な姿はもう、見たくないから。

「嘘だろ・・・?結城・・・」

そう言ったのは、颯太だった。
颯太にとっては元・・・カノだもんね。
あたしのとっても颯太は元彼。

その、元カノが、まさか豹雅の嫁になるなんぞ言ったら
ビックリするのも
当たり前だと思う。

「ごめんなさい」

何に対して謝ってるのだろうか。

「結城ちゃん・・・」

「ごめん・・・なさい」

あたしには謝る事しかできないの?
もっと、他にできるんじゃないの?
でも、こうすれば争わないって
言ってくれた。

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