禁断〜家族Game〜
・・・ピピピ−−
目覚ましがけたたましく鳴り響く。
今日から新学期が始まろうとしていた
「んん・・・もぉ朝・・・」
宝月玲(ホウヅキアキ)は眠い目を擦りながらベットから起き上がる
朝・・・昨日もあんまり眠れなかったな・・
ここ最近あまり眠ることが出来ない
眠りに着いたと思うとすぐに朝がくる
寝ていても不安がどこからともなく押し寄せてきて、うなされるの。
アタシ、、、幸せなはずなのに・
『ずっと玲に触れたかった・・』
不意に頭を過ぎる柑(カン)の言葉に玲の胸は苦しくなって
また泣いてしまいそうだった
玲はそんな自分が嫌でベットから勢いよく起き上がった
……ガチャ−−ジャージャー……
壁一枚隔てた隣の部屋から柑が出てくる音がした
宝月家は朝の忙しさを回避するために2階にも洗面所が設けられている。
玲より早起きの柑が朝の身支度をするため、蛇口を捻る音がして顔を洗っているみたいだった
いつもなら、パジャマ姿のまま飛び出して『おはよ!!』って声を掛けるのに、玲に今その勇気はなかった
柑・・・・
なんでなの柑・・・