禁断〜家族Game〜
「おはよ・・・」
「。・・・・」
挨拶だけ交わすと柑の隣の席に座ってご飯を食べ始めた
「お父さんは、、??」
「朝早い会議があるから出て行ったわよ。」
「そっか・・・・」
雰囲気だけでも明るくしようと玲は母親に話しかけるけど、気落ちしている心が会話を弾ませてはくれない
隣の柑はもくもくと朝食を口に運び、時折テレビのニュースを見ることがあっても、玲に視線を向けることはなかった。
「ねぇ。最近あんたち喧嘩でもしたの?」
母親の言葉に心臓が嫌な音を立てる
「べ・・別に、、違うよ!!!」
「そぉ?でもなんか変じゃない」
「そ・・・そんな事は・・」
どんなに取り繕っても小さい時から柑と玲を見続けている母親は小さな変化にも敏感だった
「あら?柑。もぉいいの?」
「うん。僕昨日食べ過ぎたから余り入らないんだ。」
冷や汗をかきながら弁解する玲の横で柑は立って食器を台所に持っていく
「じゃあ。行ってきます・・」
柑・・
一度も視線を合わせることなく
柑は学校へ行ってしまった
「玲、、、喧嘩したから謝りなさいよ・・」
幼い時から滅多に怒る事のなかった柑。
母親は喧嘩するといつと玲が悪いと思っていて、玲は小さな声で『ハイ・・』と返事をした