君の笑顔が好き
例え後残り時間が少なくとも…
「一度でいいから本気の恋をしてみたい」
…………そう。
一度も生まれてから本気の恋をした事が
なかったから。
「そっか。んならええんちゃう?」
………え?
あれ、あっさり?
「ただし、中途半端な恋はすんな」
お前は俺のオヤジかっ!!
「ゆわれなくてもわっーてるよ」
ぜってー振り向かしてやる!!



帰り道、レコード屋にまわりCDを
買った。
ん?
唄に似ている人がいた。
「あれ…」
仁も気付いたのだろうか指を差している。
近くに行ってみると、やっぱり唄だった
なにやら、男と喧嘩をしているみたい。
「唄………?」
唄は、俺達の姿を見ると俺の後ろに
隠れた。
「どないしたん?」
唄はただ、怯えてるだけー……
「新しい彼氏の登場か~?」
笑いながら言う男。
なんや、コイツ…!!
どーせ、元カレかなんかやろ
「は?」
男は、唄に近づいてきた。
「こないでっ…!!」
泣きながら、かすれた声で言った。
「俺とやり直せ。なっ?」
グイッと引っ張った瞬間、俺はキレた。
「いい加減にせえや!!なんなんやお前」
キツく睨む。
ふざけてんのもいい加減にしろ!
「ちっ…お前何ていんねーよ」
そう言ってその場を去って行った。
なんやねん、アイツ!!!
< 25 / 40 >

この作品をシェア

pagetop