届かない想い…生きて。


「涼先生っ!ためらったりしないで、一気に言ってみて下さい!!」


涼は悠華の声を無視して数十秒、戸惑っていた。


「俺は…」


やっと開いた涼の口からは


「俺と、花吹は教材室でキスという行為は一切してない。正直に言ったぞ?」


堂々とした声が部屋に響いた。


「先生…??冗談ですよねっ?」


「冗談じゃない。今から出張だからじゃあな。」


きっちり言い残すと、涼はこの場所を去って行った。



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