届かない想い…生きて。
ささいな事件
次の日、私は蒼陽学校に通い始めた。
「新入生だ。」
担任と思われる教師が話す。
「初めまして…。。斉藤瑠華です…。」
ガクガクと震えだす足。
だって目の前には昨日の赤い髪の人と背の高い劉悟って言う人がいる…。
私を突き飛ばした人たち…。
同じ学年で同じクラスだったなんて。
「斉藤さんは事故で記憶がないそうだ。皆さん、仲良くしてあげるように。」
担任はささっと出ていく。
私は言われた席に座る。
「お前、昨日の突き飛ばした女ぁ?記憶ねーんだな。」
あの赤い髪の男が隣の席だなんて…。
「マジでビビっちゃってる!?」
軽く睨んでみる。
気付かれない程度に。