雨の日の思い出

『んーまぁとりあえずさ。早く乗ってくれ』


急かされるがまま
私はタクシーをつかまえて
みんなが居る元へと急いだ。


道がわからないので
移動中電話を切らずに
その男に道を聞きていた。

そして目印であるスーパーに止めてもらい
着いた、と言うと

『今から行く』

と言って電話を切られた。


「すみません。もうすぐ迎えがくるんですけど、雨に濡れるの嫌なんで、少しだけ待たせてもらっていいですか?」

運転手さんにそう頼むと

『いいですよ。そんな寒そうな格好で1人置いていけませんよ。ほほほ』

と笑って許してくれた。


少したつと
雨の中サエが走ってくるのが見えた


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